キングオブキングスはナムコ通算48作目のファミコンソフト。
当時としては珍しかったファンタジーの世界を舞台にした戦略シミュレーションゲーム。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | 販売:ナムコ 開発:アトラス |
ジャンル | シミュレーション |
発売日 | 1988年12月9日 |
価格 | 5,900円 |
容量 | 2M |
ゲーム概要
中世を舞台にしたターン制ファンタジー戦略シミュレーションゲーム
プレイヤーは、この世界にある国のキングの1人として王の中の王を目指す。
プレイヤーが支配している町や城の数に応じて自分のターンが来ると予算がもらえる。
予算を使ってユニットである兵の雇用、生産、補給ができる。
各ユニットは、戦闘に勝利する事でレベルアップするRPG要素がある。
ルシファーとの戦い
4つのシナリオ(物語の筋書き)を順番にクリアしていく1人用プレイモード。
4つの地方から成るアトランティス大陸をめぐり、魔族の総帥ルシファーとの対決が始まる。ルシファーはすでに3つの地方を占領、いまや最後のフォーモリア地方へ攻め込まんとしている。
まずフォーモリアを守りぬき、続いて奪われた3つの地方をひとつずつ取り返していく。
マルチプレイ
多人数でのプレイや8種類のシナリオ、同盟を結ぶルールなど、多くの条件から自由に選択でき、豊富なバリエーションで楽しむモード。
シナリオによってマップ、戦う国の数が違い、その国の数の範囲内なら、プレイヤーは何人でも自由に参加がOK、参加しない分はコンピュータが受け持つ。
コントローラー操作
十字ボタン | カーソル移動、数値選択 |
Aボタン | コマンド決定 |
Bボタン | コマンドキャンセル |
セレクトボタン | ゲームモード選択、サブコマンド表示 |
スタートボタン | ゲームの開始 |
三すくみ構造
ゴブリン・エルフ・ハーピー等のユニットは、ジャンケンを元にした三すくみ構造になっている。
- エルフ(ハーピーに強くゴブリンに弱い)
- ゴブリン(エルフに強くハーピーに弱い)
- ハーピー(ゴブリンに強くエルフに弱い)
BGM
拡張音源を使ったクリアな音質でBGM単体でも十分に音楽として聴けるクオリティです。
中世が舞台なのに近未来的というか、どこかJ-POP的な部分もあります。
作曲:高山ヒロヒコ
攻略動画
ゲームレビュー
キングオブキングスには、この手のファンタジー物にありがちな細かな背景やストーリーは設定されておらず、プレイヤーの創造力にゆだねられています。
ユニットの能力は、種族によって違いますが、戦闘に勝利するとレベルアップするRPG要素を加えたボードゲームのようなシンプルなシミュレーションゲームです。
この時代のナムコゲームって下請けだったアトラスがかなり支えていたんだなと実感できます。
その後、ナムコの下請けを離れて独立して女神転生シリーズ等で成功していくのも納得できます。
そういえば魔王の名前が女神転生と同じルシファーという共通点があります。
反対にアトラスに去られた後のナムコと来たら・・・
評価できる点
ユニットの役割と得意と不得意が非常にシンプルで分かりやすく分類されています。
普通の戦略シミュレーションだと自分の好きなユニットと戦略しか使わなくなりがちですが、キングオブキングスでは相性に応じてまんべんなく各ユニットを使ったほうが効率的に勝てるようになっています。
初心者でも最低限のルールさえ覚えてしまえば楽しめるように工夫されており、その後に多く発売される本格的な戦略シミュレーションゲームと将棋やチェスのようなボードゲームの中間的な位置付けのゲームです。
マイナスな点
キングの役割が基本、人を雇うと妖精ユニット生産しかできなかったり、戦闘が完全オートだったりと本格的なシミュレーションゲームを期待すると物足りなく感じるかも知れません。
シナリオが4つ(隠しを入れて5つ)というのはちょっとボリューム的に寂しいですね。
ナムコアンソロジー2版【PS】
プレステで発売されたナムコアンソロジー2には、オリジナルのファミコン版に加えてアレンジ版が収録されています。シナリオも違いキャラクターの追加があるので2倍楽しめます。
ゲームアーカイブ版のセーブとロード方法
私がプレイしたPS3ゲームアーカイブ版ではゲーム内でセーブして電源を落として再開するとセーブデータが消えてしまうバグ?がありました。
この件に対して詳しく書いてあるページがなかったのでまとめました。
- ゲーム内でセレクトボタンを押しサブコマンドを開きセーブする。(この時点で電源を落とすとデータが消える)
- L1、L2ボタン、R1、R2ボタン、スタートボタンを同時押しでINTERRUPTメニューを開き『ゲームを終了してホームページに戻ります』を選択。
- ホームページに戻るとセーブ確認画面になるので『はい』を選択⇒メモリーカードを選択して決定。
これでゲーム再開時にスタート画面からコンティニューを選択して任意のデータからロードできます。
独断評価チャート
まとめ
ファミコンらしい究極のシンプル戦略シミュレーションゲームといった感じですが、ジャンケンのような3すくみ構造パターンがいくつかあるので組み合わせるとパターンも多くなり戦略性も必要となる奥が深いゲームです。
ユニットには個別でのキャラクター性はなく将棋の駒と同じような扱いなのが、かえって新鮮に感じました。
極力複雑にならないようにシンプルに構成されているので、初心者向けとしてスマホアプリで配信したら現在でも十分に通用しそうです。
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