PS3本体にはハードディスクが内蔵されており、ダウンロードしたソフトやセーブデータが保続されています。ディスクの寿命は一般的に5年~10年程度と言われています。
今回、ハードディスクを高速、静音のSSDに換装(交換)をしてみました。
SSD換装した理由
私がフリマアプリでPS3本体を中古購入したのが2019年でした。それから早6年目となり、ハードティスクの寿命がかなり心配な状況になってきました。
大体、以前の持ち主がどれだけの期間、どんな使い方をしていたかも不明なのでそろそろハードディスクを交換したほうが良いと考え、せっかく交換するなら高速なSSDに換装する事を決意しました!
データ移行する際に当初はデータのクローン化を計画するも、PS3側でパーティーションの設定ができないので容量が多いディスクに換装する場合、パソコンで設定するのが返って面倒に感じました。
今回は王道の公式サイトにあったデータバックアップ、換装後にリストアという方法を取りました。
用意する物
- SSD(PS3内蔵のHDと同容量以上)
- USBメモリー、又は外付けHDD(データバックアップ用)
- USBメモリー(システムソフトウェアアップデート用)
- マイナスドライバー
- プラスドライバー
- エアダスター(内部洗浄用)
事前に交換用のSSDを用意します。
PS3に取り付け可能なハードディスクはSerial ATA規格の2.5インチで容量は最大1.5TBまでです。
SSDでもM.2 (Type2280)は対象外なので気を付けましょう。
サイズ | 2.5インチ(内蔵型) |
---|---|
インターフェース規格 | Serial ATA |
HDD容量 | 最大1.5TBまで |
セクタサイズ | AFT / 非AFT両対応 最新のシステムソフトウェアにアップデートする必要あり |
事前フォーマットの要不要 | 内蔵HDDに関しては、不要 |
私のPS3内蔵された元々のハードディスク容量が160GBでしたが、ゲームアーカイブでダウンロードをしていたら80GBまで使っていました。最初は換装するなら容量上限の1.5TBでも良いかな?と考えましたが、今後容量の多いPS3専用ゲームをダウンロードする可能性は低く、今後もレトロゲームのゲームアーカイブ中心なので500GBあれば充分だと考え楽天でこちらのSSDを購入しました。
購入の理由は価格の安さとこちらのショップで何度も購入していて発送が迅速で5年保証が付いていて品質に問題がなかったからです。
USBメモリは、2つ必要になりますが、PS3システムソフトウェアアップデート用は低容量で十分足ります。
PS3システムソフトウェアをアップデートは、インターネット経由とパソコンでUSBメモリ経由の2種類がありますが、今回のハードディスク換装の場合、起動する時点で必要になるので事前にUSBメモリにインストールしておく必要があります。
私はどうせネット接続したらダウンロードできるのだからと用意していなかったのですが、いざハードディスク換装して起動したら必要と知って慌てましたので公式の手順に沿って準備しておきましょう。
もうひとつのデータバックアップ用はこれまでどれだけPS3にゲームソフトをダウンロードしてデータを貯め込んだかによって容量が変わってきます。
私の場合80GB程度でしたが、このサイズ以上のUSBメモリを持っていなかったのでもともと持っていたバッファローの大容量外付けハードディスクを使いました。この手のドライブが1つあれば色々と便利です。
データバックアップ
最初にPS3本体内蔵ハードディスクにあるダウンロードしたゲームソフトやセーブデータをバックアップします。
[設定]>[システム設定]>[バックアップユーティリティー]を選択して公式サイトの指定どうりUSBメモリや外付けHDにバックアップしましょう。
最初、何も考えずに32GBのUSBメモリを挿しちゃって残量不足と表示されてしまいました。
そこで先ほどの外付けハードディスクにバックアップしました。
500GB容量があるので安心です。

データ容量が多いほどかかる時間は長くなります。終わるまでのんびり待ちましょう。
今回の場合は82GBで4時間と表示されました。その後ちょっと短縮されましたが、かなり時間が掛かります。

約3時間半ほどでバックアップが完了しました。

ハードディスク交換
バックアップが終了したら、いよいよハードディスクを事前に購入しておいた512GBのSSDに換装します。

本体を引っ繰り返すと裏面に隠しネジがある小さなフタがあるのでマイナスドライバーを使ってはがすと青の隠しネジが見つかります。これを今度はプラスドライバーで外します。

そして前面パネルを左にスライドさせるといよいよハードディスクを取り出せるようになります。
スライドにはちょっとクセがあってやや斜めにはがすように動かすと外せました。
キッタネェー!

そういうや最初に中古で入手した時に表面に茶色い汚れだとか猫の毛だとかが付着していて汚れを落とすのに苦労したのを思い出しました。あの時は内部まで清掃する余裕なかったな。
今回も時間的にじっくり清掃はできないので、とりあえずエアダスターでホコリを飛ばしてアルコールで周囲をふき取りました。
ティスクを固定しているマウンタに付いてある取っ手を引っ張って本体から引き出します。
裏面には4つのネジで固定したあるのでこれを外します。

旧ハードディスクは160GBの日立製でした。これを取り外したら新しい500GBのSSDをマウンタに取り付けて換装します。

データリストア
ここからは元のデータを復元します。PS3システムソフトウェアをアップデートの入ったUSBメモリを接続してスタートボタンとセレクトボタン同時押しで再起動します。
取り付けたSSDのフォーマットが開始されます。

フォーマット完了後に本体は再起動しアップデートが開始されます。
その後、使用許諾契約に同意を選択します。

システムアップデートが開始されます。アップデート完了後に自動的に再起動されます。
PSボタンを押して起動してやっとシステムアップデート作業のすべてが完了となります。

この時点ではまだハードディスクを換装してシステムをアップデートしただけなので、これまでのデータは戻っていません。リストア作業にかかります。
バックアップユーティリティーからリストア(復元)を選択します。

リストアが開始されます。最初の表示で4時間半と表示され「長い!」と思いましたが、すぐに3時間半ほどに表示が変わりました。それでも十分長い!

結局、リストアが完了したのが深夜1時過ぎになってしまいました。しかしこれでインストールしておいたゲームソフト達も元通りになりました。お疲れ様でした。

SSD換装メリット
起動、終了が早くなった
PS3は、まだパッケージ化したゲームを読み込んでプレイするソフトが主流だった時代のゲームハードだったのでSSD化しても意味がないという意見もありますが、そんな訳ないじゃないですか!
まず電源ONにしてから操作可能になるまでの起動時間と電源OFFにしてから電源ランプが緑から赤に変わるまでの時間をスマホのストップウォッチで計測してみたら確実に高速化していました。ただ手作業なのであくまでも参考記録です。
起動 | 終了 | |
HDD | 25秒8 | 8秒3 |
SSD | 22秒8 | 6秒4 |
たった2.3秒の差でしょ?って思うかも知れませんが、いつも使っているPS3なだけに感覚的に早くなったな!と実感できました。1回ゲームで遊ぶ毎に電源ON、OFFだけで5秒節約できるって何年も繰り返すと考えると地味に大きい気がします。
インストールしたゲームの起動が早くなった、動作が軽くなった
次にPS3用のダウンロードゲームでインストールして遊んでいるR-Type Dimensionsというシューティングゲームをやってみました。こちらは実際にタイムを計っておらず感覚的なものです。

このゲームPS3なのに処理落ちによる遅延が結構起こります。
プレイしてみた感覚として起動まで若干早くなったのとボス戦の前にあった変な間が減ってスムーズに起動しているように感じました。また敵が多くなる場面ではSSD化した後でも遅延気味ではありますが、やや改善しているようです。
PS3本体の寿命が延びた
何よりも単純にハードディスクを新品に交換したのだから、PS3本体の寿命は確実に伸びたという点が最大のメリットです。もちろん他の要因による故障も考えられますが、普通に考えてとりえあず5年間は大丈夫そうです。
SSD換装デメリット
デメリットは1つだけ、結構時間が掛かる事です。
今回の場合、バックアップする元のデータ量が約80GBでバックアップ作業だけで約3.5時間ほどかかり、リストアするのに同程度かかるので合計7時間ほどかかりました。
その他に交換作業等もあるので2日間に分けて作業をしましたが、休日に余裕をもって半日くらいかける覚悟でやってみるのも良いでしょう。
まとめ
PS3のSSD換装は以前からやってみたかったので起動も早くなり、本体の寿命も延びたので満足です。
パソコンでハードディスク交換をやった事がある人にとっては楽勝だし、ない人でもプラモデル感覚でやれるので決して難しくはないでしょう。
PS3で外付けハードディスクを考えている人もいるかと思いますが、場所も取らないし、難易度も低いので今回の内蔵ハードディスクを換装する方法をおすすめします。
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