フリートコマンダーは、ファミコン初の海戦シミュレーションゲーム。
日本軍で実際に使われていた戦艦名などリアル志向なのに中途半端な面も目立つ。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | アスキー |
ジャンル | シミュレーション |
発売日 | 1988年3月29日 |
価格 | 5,500円 |
容量 | ? |
ゲーム概要
太平洋戦争(第2次世界大戦)が舞台のウォーシミュレーションゲーム。
セーブデータはターボファイル対応。
プレイヤーは、プロトン帝国の司令長官となり敵国であるアルゴン連合国と対戦する。
両国の戦力差はないが、国の選択はできずアルゴン連合国は操作できない。
こちらがユニットをひとつ動かすと敵国のターンになる将棋方式。
ヘックスは表示されずに戦艦を選択すると移動範囲が表示される。
マップモードと海戦モードがあり、全ての艦船、艦載機を動かすかマップモードで『END』を選ぶとターンは終了する。
コントローラー操作
十字ボタン | 移動、コマンド選択 |
Aボタン | 決定 |
Bボタン | キャンセル |
セレクトボタン | ゲームモード選択 |
スタートボタン | ゲームの開始 |
輸送船
輸送船のみ自動で進みマップの水色(敵側は赤)のラインで自軍の貿易港へ帰還し、経済値が1隻に付き400加算される。
相手の経済値を2,500以下にするには撃破するのが早道となる。
ユニットデータ
速度 | ユニットが移動するスピード。 大きいほど移動範囲が広くなる。 |
射程 | 射程範囲。大きいほど攻撃範囲が広くなる。 |
命中率 | 攻撃の命中率。高いほど攻撃が命中しやすい。 |
耐久力 | ユニットの耐久性。ヒットポイント。 ゼロになると沈没する。 |
経済価値 | 沈没すると経済値が減少する。 |
攻撃力 | 敵に与えるダメージ力。大きいほど大ダメージ。 |
BGM
1988年発売のゲームなのにプレイ中のBGMが一切ないってのが大変残念ですね。
攻略動画
ゲームレビュー
フリートコマンダーは、ファミコンでは末期に近い88年発売ですが、海戦シミュレーションゲームとしてはごく初期に発売されたタイトルです
プレイヤーが操作するプロトン帝国の手持ちの戦艦名は大和、長門・・・どう考えても日本軍です。
そう、他の潜水艦、戦闘機等もすべてのユニットは実際に日本軍で使われていた実名です。
要するに想像上の戦争ではなく日米が戦争していた太平洋戦争がモデルとなっているのです。
にもかかわらず国名でお茶を濁しているのが残念な点ですが、大人の事情でしょうか。
まずゲームを開始すると無音です。
最近のゲームに慣れているとこれが非常に違和感がありシュールです。
説明書が無く事情が分からないので、とりあえず移動力があるゼロ戦でどんどん移動してみました。
あれ?燃料切れで墜落?
子供向けなのにそんな設定があるのか。
妙にリアルな面もあるんだな。
どうやら小回りの利く航空機と魚雷艇に限っては燃料切れという概念があって調子に乗って進み過ぎると海に墜落してしまうのでした。
戦略シミュレーションにしては複雑なゲームではなさそうだけど、説明書がないと理解するのに時間が掛かりそうです。
箱、説明書に加えて海戦マップ、模型がセットになっている中古品は極めて貴重でプレミア価格となっています。
評価できる点
戦艦などのグラフィックはファミコンにしてはかなり頑張っています。
マイナスな点
- 艦の位置を正確に把握できない。
- マップが1種類しかない。
- ターボファイルがないとセーブができない。
- 生産も回復も不可能。
独断評価チャート
まとめ
いかんせんBGMもないし、ターボファイルがないとセーブできないってのも不親切だし、内容も地味過ぎました。
ただ当時としては意欲的で貴重な海戦シミュレーションゲームだったのでしょう。
リニューアルされたゲームボーイ版ではBGMがあるらしいのでそっちのほうが良いのかも知れません。
どうやらこの後でナムコから発売された同ジャンルでタイトルも似ているバトルフリートのほうが出来が良いので本作は忘れ去られた存在になったようです。
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