あのファイナルファンタジーシリーズはここから始まった!ファミコン版FF第一弾。
2ヶ月後にドラゴンクエスト3が発売を控える時期にひっそりと始まった人気シリーズの第1作目ながら各所に現在まで続く新しい試みが詰め込まれている。
初代にして最高難易度のFFが本作。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | スクウェア |
ジャンル | RPG |
発売日 | 1987年12月18日 |
価格 | 5,900円 |
累計売上 | 52万本 |
ゲーム概要
フィールドは見下ろし、戦闘はサイドビューのロールプレイングゲーム。
ファイナルファンタジーシリーズの元祖とは言え、かなり粗削りなゲームバランスでまだチョコボもシドも召喚魔法も登場しない。
その後のシリーズのようにキャラクターが勝手にしゃべったりせず演出も控え目。
FF1ゲームストーリー1
長い間、人々に語りつがれてきた光の伝説がある。土、火、水、風をつかさどる4つのクリスタルに光が宿る限り、この世界の平和は守られる。そして、クリスタルの光が失われたとき、4人の光の戦士が現われると……。
この世界が光につつまれ、平和であったのは、いったいどのくらい前だったのだろう。空はよどみ、作物は枯れ、海は荒れている。長い間眠っていた火山は狂ったようにほえ、火をふき上げた。人々はこれらが巨大な悪のしわざであることを知っていたが、だれひとり立ちむかえる者はいなかった。ただ神に4人の光の戦士が現われることを願うのみだったのである。
そして、人々の願いが神に通じたのか、ついにコーネリアの都にクリスタルを持った4人の戦士が現われた。
クリスタルの光をとりもどすのは、自分たちしかいない。自分たちの手で、この広い世界のどこかにあるというクリスタルの祭壇を見つけださなくてはならないのだ。
そのためには、モンスターたちの支配に屈せず、この世界に平和をとり戻そうと光の戦士たちの出現を待ちわびていた賢者や人々に会い、数々の秘密をとき、行く手に立ちはだかるモンスターを倒していかなければならない。4人の戦士が持つ4つのクリスタルすべてに光をとり戻すまで、彼らの旅は果てしなく続く。
行け!伝説の戦士よ。闘いはまだ始まったばかりなのだ。
コントローラー操作
十字ボタン | 移動とコマンドの選択。 |
Aボタン | コマンドの決定。人と話す。物を調べる |
Bボタン | コマンドのキャンセル |
セレクトボタン | ゲームモードの選択。 |
スタートボタン | スタート、ポーズ。 |
主人公のキャラクター
プレイヤーは6つのジョブから4人のキャラクターを選択、全部同じジョブでも可能。
主人公のジョブ以外の個性は一切なし。(当時の説明書では職業と表記)
悪い事は言わんからシーフだけはやめとけ。
戦士 ナイト | 直接攻撃が得意で強力な武器・防具が装備可能。 初心者はパーティーに2人入れたい。 |
シーフ 忍者 | 素早いという触れ込みだが、ほとんど役にたたないお荷物的存在。 忍者に転職できるのが唯一の救いか。 |
モンク スーパーモンク | 自らの肉体と精神をきたえ上げて戦うので武器・防具代が掛からない。 終盤は最大の火力となり頼りになる。 |
白魔術士 白魔道士 | 回復・補助魔法が得意な魔法使い。 パーティーに1人欲しい存在。 |
黒魔術士 黒魔道士 | 敵にダメージを与える攻撃魔法が得意。 防御力が低くあまり役には立たない。 |
赤魔術士 赤魔道士 | 白、黒両方の魔法が使える魔法戦士。 中途半端なようで実は一番バランスが良く使える。 |
ラスボス カオス
ブリザガを使ってくるが、特別強力な攻撃がないのでヘイストを使えば比較的楽に勝てる。
BGM
おなじみのオープニングテーマから戦闘後のBGMまですでに本作で登場。
メインテーマから町のBGMまで全体的に非常に完成度が高く、作曲に植松伸夫氏を起用した時点で成功と言えるでしょう。
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ファイナルファンタジーⅠの裏技
ワールドの全体マップを表示
Bボタンを押しながらSELECTボタンを押す。
リメイク版
オリジナルのファミコン版以外にもPS1とPSPでリメイク版が発売されました。
PS版はファミコン版に忠実なオリジナルモードとイージーモードを選択可能ですが、覚悟がない人はオリジナルモードは選ばないほうが良いでしょう。
PSP版は現代風にかなり難易度を下げて遊びやすくアレンジされています。
ゲームレビュー
本作ファイナルファンタジーⅠをファミコン版の発売当時にプレイした記憶はありませんでした。
なのでPS版を中古で購入してファミコン版を再現したオリジナルモードでやってみました。
そこでストーリーが進むにつれドワーフの村とかエルフの城とかが登場して「これやった事あるな」と思い出しました。
しかし、中盤からストーリーの記憶がまったくありません。
おそらくファミコン版は難易度がかなり高いから途中で投げ出してしまった模様。
もしかしたら、その時もシーフをパーティーに入れてたのかも。
PSPとかスマホでもリニューアルして発売されていますが、ここはやはりPSのファミコン版に忠実なオリジナルモードでやりたい!そういう思いでスタートした訳ですが、こんなに難しかったのか・・・とちょっと呆気にとられるほどでした。
デスマシーン
全然ザコじゃないのにダンジョンに紛れているモンスターがデスマシーン。
ラスボスより強いってこんなのアリ!?以降のFFシリーズでもこの手の敵キャラがちょいちょい出てくる。
パーティー編成を失敗
最初に4人パーティーの編成をしますが、ここで忍者にクロスチェンジできるから良いかな?と深く考えずにシーフを選択してしまったのが最大の失敗でした。
攻撃力ない、魔法使えない、強力な武器、防具も装備できないシーフがひとり入るだけで難易度がかなり上がります。
おまけにモンスターからアイテムを盗む事も出来ないし、戦闘でも特別素早く行動できる訳でもないのでシーフを選択するメリットはないのです。
パーティーに戦士が2人いたら、特別難易度は高くありませんが、チャレンジ精神がある人はシーフを入れてみるとスリリングな旅になります。
また回復役は、白魔術師1人で充分だと思ってたら、魔法の回数制限があるために白魔法を使えるキャラが2人はいたほうが良いです。
だからクロスチェンジすると回復系の魔法が使える戦士が2人と赤魔術師がいるとかなりスムーズに進めます。
それを知らずに戦士+シーフ+白魔術師+黒魔術師の編成でプレイしたらシーフはほとんど役にも立たない、回復は白魔術師しか使えない、黒魔術師の魔法はほとんど使いものにならないという地獄を見ました。
おすすめの編成は戦士×2(片方モンクでも可)+赤魔術士+白魔術士です。
これだったらファミコン版でも比較的楽にクリアできるはずです。
気付いたら最高のレベル50になっていた
本当に気付いたらって感じでラストのカオス神殿で手こずってたら、戦士のHPが999になっててあれ?って感じでレベル確認したら最高レベル50になってました。
どんなにやってもこれ以上は強くなれない・・・だけどザコ敵が強すぎてラスボスまでたどり付けない!
そして、やっと出会えたラスボスのカオスはあっけないくらいかんたんに倒せました。
エンディングも苦労した割にはあっさりしている事・・・
評価できる点
革新的な戦闘シーン
ドラクエとその後のファミコンで発売されたRPGのほとんどがトップビュー方式だったのに対して本作では左が敵、右がプレイヤーのパーティのサイドビュー方式を採用しています。
さらにコマンドメッセージ以外にも攻撃がアニメーション化される事によりリアリティが増しました。
この革新的な戦闘シーンはその後のFFシリーズでも引き継がれる事になります。
ドラクエとの差別化
ウルティマやウィザードリイに影響を受けているとは言え完全に計算しつくされた親切なJ-RPGドラクエに対して本作は自由度が高く、その反面、造りが雑だったり全滅しやすかったりするのですが、リアルな敵キャラデザインも含め洋ゲーのテイストを取り入れた初めての国産ファンタジーRPGとも言えます。
最大の違いは、ドラクエの戦闘シーンでは主人公の姿はなく想像するしかなかったのに対してファイナルファンタジーではサイドビューで主人公パーティーとモンスターの両方が表示されアニメーションする事でしょう。
また自由度は低いとは言えドラクエ3よりも早く転職(クロスチェンジ)システムも導入しています。
その他にもドラクエとこれらの違いがあります。
- 魔法はレベルUPにより覚えるのではなく店で購入する
- フィールド上のどこでもセーブ可能
- ゲームオーバーしたら何も残らずセーブ地点からやり直し
マイナスな点
エンカウント率が異常に高い
フィールド上でもダンジョンでもエンカウント率が異常に高いです。
ひどいと一歩歩いたら即敵と遭遇します。
だからと言ってレベルが上がりやすいかというと経験値がもらえない事もあるからそうでもないっていうね。
ザコが恐ろしく強い
とにかく初っ端からザコが強くてなかなか進めません。
しかも序盤はすぐに金欠になるし、こっちの攻撃は空振りばかりで敵を倒しても経験値がもらえない事もあるってなんじゃコレ?
道中もザコに全滅させられる可能性があるのでスリリング、さらにボス戦までの道のりで登場するザコが強すぎてボスまでたどり付けない!
苦労の末、やっとボス戦になったら楽勝過ぎて歯ごたえなさすぎ。こんなのばっかし。
魔法が回数制かつ使えるキャラが限られる
一番キツイのがこれかも知れない。
攻撃系の魔法はほとんど使い物にならないし、回復系の魔法はダメージを受けて回数を使い切ってしまうと回復方法がアイテムのいやしのつえとポーションしかなくなってしまうのでかなり厳しくなります。
しかも、回復系が使えるのは白魔術師と赤魔術師、ナイトのみでダンジョンを脱出する魔法のダテレポが後半にならないと使えないので前半は自力で戻ってくるために帰り道用のHPを温存するのが相当面倒でした。
まとめ
使える回復系の魔法の回数は限りがあるし、ポーションも最大99個しか持てないし、ハイポーションもMPを回復するエーテルもエリクサーも存在すらしない、そんなFF黎明期の激ムズ(シーフがいる場合)RPGそれが本作なのでした。
この難しさはファミコン版じゃないと味わえないでしょう。
コメント
一歩歩くとエンカウントするようにはなっていないので、おそらく敵の出現するマスを踏んだのではないでしょうか
主に宝箱の前あたりに配置されてて踏むと強制エンカウントします
1でエンカウント高いと思ってる人は大抵これに気づいてないパターン
2と3で高いと思ってる人は移動中に回復しまくる人がほとんどですね
リメイクの1はオリジナルよりもエンカウントが酷くなってるので一歩エンカウントも珍しくないです
遠い昔、オリジナルもプレイしていますが、確かにリメイクのほうがエンカウント高いような気がします。