日本列島を縦断する架空の豪華寝台特急ヴェガを舞台にしたあかほりさとる氏プロデュースによる恋愛+旅シミュレーションゲームでセガサターンとプレイステーションで発売された。
そんなうまい話があるか!とツッコミながらもハマってしまう要素あり。
機種 | セガサターン・プレイステーション |
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メーカー | メディアワークス |
ジャンル | 恋愛シミュレーション |
発売日 | 1998年07月30日 |
価格 | 6,800円 |
累計売上 | ?万本 |
男子の夢が詰まったお嬢様だらけの列車の旅
8月1日から8月15日まで夏休みの間、日本列島を横断する超豪華特急「ヴェガ」で主人公であるプレイヤーが様々な観光地を巡りながら乗客や従業員との恋愛を楽しむことが目的。
主人公のグラフィックはエロゲーでおなじみの前髪で顔を隠したアレ。
ゲームは女の子を探して車両を移動する車内モードと、停車駅で行動する観光地モードの2つが交互に展開されます。
デートをすっぽかしで機嫌が悪くなったキャラは時間が足りないので基本修復不可能。
車内で仲良くなり観光地でデートするのが基本パターン。
コントローラー操作
十字ボタン | カーソルの移動 |
Aボタン | コマンドの決定 |
Bボタン | コマンドのキャンセル 早送り |
セレクトボタン | 使用しない |
スタートボタン | ゲームスタート |
登場キャラはフルボイス
2枚組のボリュームだけあって攻略可能な登場キャラは全員当時の人気声優たちによるフルボイスです。
声優陣もなかなか豪華で有名どころだと宮村優子、氷上恭子、伊藤美紀などが出演。
プロフィール | 声優 | |
千歳さとみ | 17歳。3月5日、魚座、A型 身長160cm、B:84W:56H:82 | 半場友恵 |
山口星奈 | 17歳。9月30日、天秤座、O型 身長160cm、B:82W:57H:83 | 長沢美樹 |
七尾つばさ | 14歳。8月9日、獅子座、A型 身長148cm、B:78W:61H:80 | 大野まりな |
桜井真美 | 18歳。2月4日、水瓶座、A型 身長159cm、B:83W:55H:81 | 氷上恭子 |
北上 緑 | 17歳。10月30日、蠍座、A型 身長162cm、B:85W:56H:83 | 山崎和佳奈 |
松浦 愛 | 18歳。6月7日、双子座、A型 身長154cm、B:88W:54H:80 | 柳瀬なつみ |
津山菜々子 | 21歳。3月30日、魚座、O型 身長180cm、B:80W:57H:85 | 永島由子 |
鹿島静花 | 22歳。7月20日、蟹座、B型 身長162cm、B:88W:55H:80 | 伊藤美紀 |
エレナ・ユーリ・ ノーディス | 18歳。7月25日、獅子座、AB型 身長175cm、B:91W:58H:86 | 笠原留美 |
伊東小麦 | 18歳。5月5日、牡牛座、O型 身長150cm、B:78W:60H:83 | 宮村優子 |
加古川秋子 | 17歳。11月24日、射手座、B型 身長159cm、B:83W:55H:81 | 住友優子 |
岩泉風音 | 16歳。1月18日、山羊座、B型 身長156cm、B:82W:53H:80 | 中山真奈美 |
飯山みらい | 15歳。9月18日、乙女座、A型 身長159cm、B:84W:56H:82 | 中川亜紀子 |
マルチプル・デュエル・システム
登場キャラクターに独自の行動パターンがあり、プレイヤーが同じ行動をとっても同じ結果になるとは限らないランダム性があります。
どこで誰に会うかは運任せな部分もあり、それがこのゲームの魅力にもなっています。
BGM
楽しくもどこか切なさのあるメインBGMとエンディング曲は名曲と言えるのではないでしょうか?
それ以外の楽曲は特にこれといって印象の残らず。
リズムやアレンジに当時流行していた90年代の洋楽の影響が感じられます。
SS版とPS版の違い
細かな違いはあっても基本的には同じ内容なので攻略法も変わりないはず。
同時発売だったので修正版ではないのですが、どちらか選ぶならバグが少なくてPS3でもプレイできるPS版でしょう。
- 娯楽車で遊べるゲームが違う
- SS版のバグの一部がPS版では発生しない
- パッケージのデザインが違う
エンディング
共通のエンディング曲の後に各キャラクターのハッピーエンディングが流れてセーブするとおまけ画像が見れます。
誰も迎えに来てくれなかった場合は孤独エンディング。
お嬢様特急の裏技
隠し電話番号
052−773−7083で制作会社のメディアワークス、117で時報、177で天気予報に繋がる。
ゲームレビュー
登場キャラクターが車掌も含めて全員かわいくて14歳~22歳までの女の子、しかも何故だがほとんどが一人旅という時点でかなり無理がある設定ではありますが、このハーレム感は男の夢を具現化したものではありますね。
まあ、この時点でファイナルファンタジー並みにファンタジーな訳ですが。
それにしても北海道から九州まであてのない旅に寝台特急で出かけるなんて主人公はどんだけ金持ちの息子なんだ?
13人のヒロインの中で明らかにメインヒロインは、千歳 さとみ、これがときメモでいうと藤崎詩織のような位置付けになっています。
何しろ説明書にも一番に紹介されているし、他の子と違ってさとみと星奈だけ初登場シーンがアニメーションで凝っています。
そんな訳でほとんどのユーザーが、最初の目的としてさとみを選んでゲームを進行するのではないでしょうか?
他のキャラと違ってそんなクセがないし、優等生キャラっていうのはいつの時代でもマドンナ的な扱いなんでしょう。
私も最初にプレイしたときにさとみをターゲットにしていたのですが、途中で何となく仲良かったエレナ・ユーリ・ノーディスの強制イベントが始まり、さとみとのデートをすっぽかす羽目になってしまい、さとみの機嫌は直らぬままエレナとハッピーエンドという結末でした。
2週目でめでたくさとみとハッピーエンド。さとみは攻略自体は難しくないのですが、手順が一番多く面倒なキャラでした。
リアリティと虚構のはざまで
このお嬢様特急は、通常の恋愛シミュレーションと違ってちょっとリアリティがある側面があります。
まず登場する女の子達がゲームにしてはピンクやグリーンの髪色のキャラがいなくて黒髪、茶髪中心で比較的普通っぽい外見です。
それ以上に車窓に移る実写を取り入れた景色がアニメーションしているのが一番リアルなんですが。
それぞれのキャラクターはデフォルメはされていてもゲームならではのキャラというより何となくいそうな感じが多いのですが、その中でヤンデレという言葉もない時代に主人公につきまとう加古川秋子の存在感は際立っています。
とは言えこの手の思い込みが強いキャラって現実にもいそうなんだよな・・・
評価できる点
キャラクターデザインは、柳沢まさひで氏。美少女戦士セーラームーンなどの有名アニメの作画監督をしていただけあって魅力的にデザインされています。(一部ちょっとファッションがダサ目だけど)
最大の魅力は旅をしているので大半のキャラは目的駅に着くといなくなり、また途中から参加してくるキャラもありと時間制限があり、終着駅まで出会いと別れを繰り返す点でしょう。
大抵の恋愛シミュレーションは、同じ場所や時間にヒロインがいたりしますが、お嬢様特急ではどの場所に出現するか傾向はあるものの、ランダムで最悪出会えないケースもあります。
マイナスな点
逆にちょっとあり得ないないのが、女の子達のしゃべり方ですね。「~だわ」とか「かしら」なんて90年代当時でも若い女の子が使っている事はほぼなかったはず。
まあこの辺りの設定は現代のアニメでもありますが、もうちょっとリアルな話し方でも良かったかな。
やっかいなのでセーブが1日の終わりにしかできない事。
だから隙間時間にちょこっとプレイしてセーブってのができなくて下手するとイベントが長いと1時間セーブできなかったりとか。一度セーブする直前に固まってしまって、まるまる1時間やり直した事もありました。
他にもサターン版では画像が表示されなくなるバグとか2回目以降は同じ行動の繰り返しになりがちな点だったりとマイナス点がありますが、名作とは言えないまでも一部で言われている決してクソゲーではないでしょう。
まとめ
列車に乗った旅をしながらパラレルワールドを繰り返しているような不思議な魅力のあるゲームでした。
初対面で挨拶して2度目から名前で呼び捨てになったり、会う度に勝手に高感度が上がってしまうっていう現実にはありえない流れにちょっと戸惑いながらも虚構として楽しめました。
ちなみにギャルゲーですがエロの要素はありません。
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