若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春【漫画】名作ソフト裏話

若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春 その他ゲームの話

若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春は、田中圭一による1980~90年代に国民的ヒット作となったゲームソフトのクリエイターにインタビューした内容と当時のゲーム業界の内情をまとめたマンガ単行本。一話12ぺージ構成で全11話収録されています。

ゲーム業界とは言ってもゾイドとか初音ミクとかゲーム化はしていてもゲームと直接関連していないコンテンツも含まれています。

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第1話 『ファイナルファンタジーVll』坂口博信

オープニングは、ファイナルファンタジーシリーズ生みの親として知られる坂口博信。

内容はあくまでもザックリとですが、FFシリーズ誕生から革命的だったFF7誕生までのエピソードが収録されています。

第2話 『アクアノートの休日』飯田和敏

『アクアノートの休日』自体が非常に革新的でユニークなゲームでしたが、面白かったのが伝説的なゲームクリエイター飯野賢治とのエピソードです。

続編の『アクアノートの休日2』は、若ゲのいたり著者の田中圭一がディレクターを担当しています。

第3話 『メカ生体ゾイド』徳山光俊

著者の田中圭一が在籍していたおもちゃメーカー、タカラのヒットコンテンツ『メカ生体ゾイド』生みの親である徳山光俊のエピソード。

この回だけゲームとはちょっとかけ離れていて、おもちゃとしていかにしてヒットしたかとう内容になっています。

第4話 『龍が如く』名越稔洋

家庭用ゲームハードからの撤退を決めたセガで裏社会任侠ものゲーム、『龍が如く』をスタートさせて名越稔洋のエピソード。

テーマがテーマなだけに社内での説得と倫理規定との戦いがありました。

他の話では手塚治虫風のタッチなのにこの話だけ本宮ひろ志風の劇画タッチになっています。

第5話 『MOTHER』糸井重里

コピーライターだった糸井重里が、なぜゲームソフトを手掛ける事になったかのエピソードから宮本茂との出会い、制作が難航した時に出会ったのちに任天堂の社長となる岩田聡との出会いなどが紹介されています。

今回のエピソードの中でこれが一番面白かったかな。

第6話 『星のカービィ』桜井政博

任天堂の人気シリーズ、『星のカービィ』と『大乱闘スマッシュブラザーズ』を生み出した桜井政博の開発エピソード。

面白いゲームに不可欠な要素についての意見が興味深かったです。

第7話 『初音ミク』佐々木渉

あのバーチャルシンガー『初音ミク』がいかに誕生したのかというエピソードが紹介されています。
初音ミクもゲーム化はしていますが、この回もゲームとは直接関係のない内容となっています。

それにしても『初音ミク』に拝郷メイコという実在シンガーの声を元にした『MEIKO』という姉がいたとは知りませんでした。

第8話 『プリンセスメーカー』赤井孝美

孤児の少女を自分の娘として育てるというユニークな育成シミュレーションゲーム、『プリンセスメーカー』の誕生エピソードを紹介しています。

岡田斗司夫を中心とする当時のガイナックスの実情が分かって面白い。

第9話 『電脳戦機バーチャロン』亙重郎

ロボットゲームはヒットしないという業界のジンクスをいかに『電脳戦機バーチャロン』は打ち破ったかという内容です。

機動戦士ガンダムの影響モロに見えたサターンのロボットバトルゲーム『電脳戦機バーチャロン』ですが、いかにガンダムから離れるかがテーマだったそうです。

第10話 『どこでもいっしょ』南治一徳

ポケットステーションが生んだ癒し系猫キャラトロでブームを作った『どこでもいっしょ』の開発エピソード。

『どこでもいっしょ』シリーズは一切プレイした事がないのですが、エピソードを読んでやってみたくなりました。

第11話 『ぷよぷよ』仁井谷正充

ハードを超えて愛される落ちゲー『ぷよぷよ』のコンパイルが経営難から負債90億円になって破産したのは有名な話ですよね。

その後に起死回生をかけた『にょきにょき』ってタイトルすら知らなかったなぁ。

まとめ

著者である田中圭一というマンガ家は、以前から結構注目したいましたが、絵はうまいのに個性があまり感じない器用貧乏ってイメージでした。

本作では手塚治虫風のやわらかいタッチの絵とゲーム業界出身ならでは洞察でゲームファンなら誰でも楽しめるような読みやすい構成となっています。

個人のクリエイターにインタビューしただけなのでゲームメーカーや他のスタッフに聞いてみたらまったく別の話になる可能性がありますが、十分に面白い内容でした。

ゲームクリエイターの仕事内容や大変な事、やりがいを知る事ができました。

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