ファミコンのクソゲーマニアの間でもあまり話題にはならないが、時空の旅人はれっきとしたクソゲー中のクソゲーのコマンド選択式アドベンチャーゲーム。
タイムマシンに乗って織田信長や天草四郎らの歴史上の有名人と会って未来を変えようといういかにも面白そうな設定にだまされた人は多いはず。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | ケムコ |
ジャンル | アドベンチャー |
発売日 | 1986年12月26日 |
価格 | 4,900円 |
累計売上 | ?本 |
ゲーム概要
角川のアニメ映画、『時空の旅人』を原作とするコマンド選択式オリジナルアドベンチャーゲーム。
選択肢は『はい』か『いいえ』の2択のみ。
選択肢によってエンディングの未来が変わるが、やたらとゲームオーバーになりやすい。
時空の旅人のゲームストーリー
星暦392年、ネオ・トウキョウ政府の時空管理局員クタジマ・トシトは、過去への逃亡者を追ってタイムマシンで戦国時代に入った。
彼の時代は、人類が核戦争というあやまちを犯した後であった。
彼は人類の歴史を平和なものに変えようと考え、逃亡者追跡という名目で過去の時代にワープするのだった。
コントローラー操作
十字ボタン | カーソル移動 |
Aボタン | コマンド決定 |
Bボタン | キャンセル |
セレクトボタン | 使用しない |
スタートボタン | ゲームの開始 |
エンディングの種類
プレイヤーの選択肢によって以下の5パターンのエンディングが存在します。
- 正統な歴史
- 愛の支配する歴史
- 食べ物の支配する歴史
- 力の支配する歴史
- 金の支配する歴史
BGM
このゲームの唯一と言って良く救いはBGMが良い事。
80年代に流行したテクノ・ミュージックの影響を感じさせる未来的なオープニング曲は期待を高めます。
その他のBGMもバリエーションは少なめですが、良い出来だと思います。
ゲームレビュー
この時空の旅人の元となった作品は、『時空(とき)の旅人―とらえられたスクールバス』という小説が原作の角川映画らしいのですが、映画の方はヒットしたんですかね?
原作の説明文を読むと・・・
未来からやって来たと言うその少年アギノ・ジロは、バスをタイム・マシンとして戦国時代へと向かうというのだ。
「BOOK」データベースより
って主人公クタジマ・トシトじゃないんかーい!と突っ込みたくなりました。
あまり一般的な知名度はないような感じの映画なのにそれを強引にゲーム化するって行為自体無理があるような?
でも当時は何でもファミコンソフトにすると売れた時代でしたからね。
当時、勢いのあった角川グループのメディアミックスの一環だったのしょうね。
映画自体は結構評判は良かったようです。
こんな内容です。
とは言っても、初めてゲームでこの時空の旅人を知った大部分のプレイヤーにとっては、そもそも主人公のクタジマ・トシトって誰?って感じです。
しかもゲームの方は映画のストーリーを完全に無視した内容なのです。
評価できる点
タイムマシンで歴史上の人物に会って歴史を変えようというSF的なアイティアは良かったのですが、本当にそれだけになってしまいました。
マイナスな点
基本コマンドは『はい』か『いいえ』かを選んでAボタンで決定するのみという単純さ。
選択肢によって金の支配する歴史や食べ物が支配する歴史になったりするのですが、ゲーム中のセリフのやり取りとその歴史のつじつまが合ってないんですね。
歴史上の偉人に殺される醍醐味
このゲームの特徴として出会った歴史上の人物の気に入る回答をしないと、すぐに殺されてゲームオーバーになっちゃう点が挙げられます。
織田信長に気に入る答えをしないと斬り殺さちゃうし、天草四郎にも呪い殺されたりします。
【例】東条英機:「くだものはきらいか?」
はい
東条英機:「くだものが、きらいなやつは しね。」
ゲームオーバー
時空の旅人ファミコン版の会話
こんな感じで歴史上の偉人ってこんなにすぐ人を殺す野蛮人っぱっかりなのか?ってくらいすぐに殺されます。
もうね、理不尽この上ないんですよ。
ギャルゲーの選択肢なんて目じゃないです。
その他、タイムマシンに乗り遅れてもゲームオーバーになってしまいます。
独断評価チャート
![](https://famicon-meisaku.som4.net/wp-content/uploads/2022/03/Screenshot-2022-03-23-at-11-41-46-円グラフ、レーダーチャート、棒グラフ画像を簡単につくれるグラフジェネレーター-ちゃちゃっと.png)
まとめ
一応アドベンチャーゲームという分類ですが、名作オホーツクに消ゆと同列に扱って良いのだろうか?
死なない限り、どんな選択をしても一応エンディングは向かえられるのですが、一体何が正解かわからないままでした。
興味本位で今さらこのゲームをやってみたいという人もいると思いますが、まあやってみればスッゲーつまんねーって分かるはず。
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