『フロントミッション』シリーズの原点であり、その後のFF7へも影響を与えたであろうシミュレーションRPGの名作。
機種 | スーパーファミコン |
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メーカー | スクウェア |
ジャンル | シミュレーションRPG |
発売日 | 1995年2月24日 |
価格 | 11,400円 |
容量 | 24MB |
ゲーム概要
近未来が舞台のターン制シミュレーションRPG。
プレイヤーは、主人公である傭兵部隊の隊長ロイドとなり、ヴァンツァーと呼ばれる人型ロボット兵器で仲間と共に敵を全滅させるミッションに挑む。
ヴァンツァーには、胴体(ボディ)、腕部(アーム)、脚部(レッグ)パーツがあり、それぞれに防御力、HPが設定されており、破壊されると使用不可になるのが大きな特徴となっている。
キャラクターデザインは、初期ファイナルファンタジーシリーズを手掛けた天野喜孝。
ゲームストーリー
西暦2090年、太平洋のハフマン島を舞台に2つの巨大勢力の思惑と陰謀が渦巻いていた。
公式サイトより
「ラーカス事件」により地位も恋人も失ったロイドは、傭兵となり戦いへと駆り立てられる。
コントローラー操作
十字ボタン | ユニット移動、コマンド選択 |
Aボタン | コマンド決定、進む |
Bボタン | コマンドキャンセル、戻る |
Xボタン | MAPで障害物に隠れたユニット表示 |
Yボタン | 行動順の自動選択解除 |
Lボタン Rボタン | 行動をひとつ進める 行動をひとつ戻す |
セレクトボタン | システムウィンドウを開く |
スタートボタン | システムウィンドウを開く |
タイプ別スキル
キャラクター別に得意な攻撃方法があり、直接攻撃が得意な格闘タイプのファイター、命中率が高い近距離タイプのアタッカー、命中率がやや下がるが反撃されない遠距離タイプのミサイラーの3タイプがある。
それぞぞれのキャラクターにはスキルと呼ばれる特殊攻撃があり、発動すると戦闘が優位になる。
セットアップ
新しい街に入る度に必要になるのがキャラクター毎に機体をカスタマイズするセットアップ作業。
各パーツは戦場で入手したり、ショップで購入できる。
ボディー毎に最大重量が決められており、重量オーバーすると出撃できなくなる。
BGM
メカが躍動するようなサンダーバード風のオーケストラ戦闘BGMと近未来風のSF的なBGMが見事に融合しています。
曲だけを個別に聴いても十分に楽しめるクオリティがあります。
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ゲームレビュー
フロントミッションシリーズは、タイトルを聞いた事あるくらいで全くの手つかずだったのですが、PS4等の最新ハードでリメイク版が発売された影響でスーファミ版がかなり安く出回るようになりました。
ブックオフでも安く売ってるのを見かけますね。
今回はフリマアプリで300円にて入手できたのでシリーズ初プレイ。
全体に漂うサイバーパンクかつハードボイルドな世界観。同じスクウェアのFFシリーズのようなシリアスな展開の中にもたまに入る息抜きのギャグ要素も一切なしのシリアス路線。
中世をイメージしたファンタジーRPGが主流だった発売当時に近未来の戦場を舞台にした味方も敵も超人的な強さのキャラクターがいない本作はリアルです。
ストーリーは巷で絶賛されているほどではありませんが、面白い事は確かです。
主人公ロイドは戦場で敵の捕虜になった恋人のカレンの行方を捜すのが大きなモチベーションになっています。
しかし、恋人カレンは脳を兵器の一部として利用されるカレンデバイスとなっていたという衝撃の結果が待ち受けていました。
プレイヤーはそのカレンデバイスをパーツの一部として装備する事しかできません。
普通は恋人が敵に捕らわれている⇒ラストで救出or途中で救出して仲間になる=ハッピーエンドって展開がほとんどな中、こんな攻めたストーリー展開は当時も今もまずありえないでしょう。
評価できる点
ツッコミどころはいくつかあるとは言え世界観とストーリーがしっかりしており、グイグイ引き込まれました。
通常のシミュレーションゲームに比べて戦略性は低いのですが、ヴァンツァーをセットアップする作業がマイカーをチューニングするような楽しさがあり、戦略+チューニングの相乗効果があります。
エンディングが2部構成になっており、エピローグになっているラストが映画的で良かったです。
それと爆発する時などの効果音が気持ち良いです。効果音に関してはリメイクよりもスーファミ版のほうが良いという意見もちらほら見かけます。
マイナスな点
序盤のミッション3までは簡単だけど、4~7くらいまでは結構ハード、以降はどんどん楽になっていく傾向で終盤にまたちょっとだけ上がる感じでミッションによって難易度が違い過ぎるのがちょっと残念。
実はチュートリアルのミッション1を除くと全員が参戦可能なラストミッションが一番簡単でラスボスが弱すぎて拍子抜けでした。
スーファミ版は、中断ファイルは一度ロードすると消えてしまうのを知らずに一度リセットしてしまい最初からミッションをやり直す羽目になりました・・・
ゲーム中の基本的な文字がクセの強いフォントの英語表記になっており、日本語は最小限です。
まったく英語が読めない人や中学生以下はちょっと厳しいかも知れません。
独断評価チャート
攻略法
基本装備
最初のうちは何を装備したら良いのか分かりにくいこのゲーム、
プレイを進めるうちに近距離タイプは左手にライフル等の近距離系、右手に長距離系のバズーカ、左肩にランチャー系、右肩にシールドという装備に落ち着きました。
最終ミッション付近になると敵の反撃力がハンパじゃないので特に反撃されない遠距離攻撃が有効です。
素手最強?
スーファミ版は格闘タイプの武器が中盤以降にほとんど登場しなくなります。(リメイク版では改善)
さすがに古い武器だと攻撃力が落ちるので、試しに素手にしてみたら攻撃力が大幅にUP!
中盤以降ならファイターは武器を捨てて素手にしましょう。
最強キャラクターは?
育てればどのキャラもそれなりに使えるようになりますが、やはりスキルによる能力差は結構あります。
アタッカーの最強は間違いなく主人公のロイド、何をやらせても能力値が伸びる万能キャラですが、ここはやはり前線でカレンデバイスを装備して戦わせたい。サカタ、ナタリーもそれに準ずる能力があります。
ファイターは断然ヤンでしょう。比較的初期に登場するキャラですが、最初からスキルを持っているし、その後もグングン伸びてスキルも増えていきます。
ミサイラーは、そこまでキャラによっての大きな違いはないように思えます。
あえて選ぶとポール、ハンス辺りかな。
まとめ
『太陽の牙ダグラム』や『装甲騎兵ボトムズ』などのリアルロボットシリーズが好きな人は高確率でハマる事でしょう。
個性的なキャラクターとメカをカスタマイズする魅力で最後まで飽きることなく楽しめました。
スーファミを代表するシミュレーションRPGの名作と言って良い作品です。
このサイバーパンクRPG路線がその後のFF7へ繋がる訳ですね。
リメイク版をプレイする前にこちらの安価で入手可能なスーファミ版でプレイしてみるのも一興でしょう。
それにしてもこの時代のスクウェアは攻めてたなぁ。
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