1986年手塚治虫原作のアニメ映画「火の鳥 鳳凰編」の主人公である我王をキャラクターにしたファミコンソフト。
いったん原作の事は忘れて楽しめば良作アクションゲーム。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | コナミ |
ジャンル | アクション |
発売日 | 1987年1月4日 |
価格 | 5,300円 |
容量 | 1M |
ゲーム概要
ライフ制、サイドビュー、横スクロールアクションゲーム。
プレイヤーは、火の鳥 鳳凰編の主人公である我王を操作して「大和7+1ステージ」「来世5ステージ」「太古3ステージ」で構成さえる合計16ステージのクリアを目指す。
我王の足場を作る鬼瓦は最大99個までストック可能。
全てのステージをクリアして16枚のパネルを入手して火の鳥の絵を完成させる。
全ての我王のストックを失うとゲームオーバー。(無限コンティニューあり)
コントローラー操作
十字ボタン | 移動 下:しゃがむ |
Aボタン | ジャンプ |
Bボタン | ノミで攻撃 +下:鬼瓦を置く |
セレクトボタン | ゲームオーバー時にCONTINUEか、RETRYを選択 自滅 |
スタートボタン | ゲームの開始、ゲームの一時中断・解除 |
ゲームストーリー
その昔、我王という盗賊が罪のない人々を殺し、お金や宝物を奪っておりました。
ほんの小さな誤解のために最愛の妻を殺してしまった我王は、苦悩の末、鬼瓦を作り旅をする僧りょとして生き始めます。
その頃、都では帝が「火の鳥の彫刻を掘る事ができる者をさがせ」とおふれを出し、我王に白羽の矢が立てられました。我王は精魂込めて彫り上げましたが、その彫刻が何者かの手によって盗まれ、16の破片にふり分けられました。我王は火の鳥の彫刻を一つずつ取り返すため旅に出ました。
さて、我王は無事16の彫刻を手に入れ、火の鳥を取り返す事ができるでしょうか。
説明書より
BGM
コナミらしくコミカルかつキャッチーなBGMで最後まで飽きさせません。
和風テイストは以前のがんばれゴエモンシリーズと通じるものがあります。
80年代後期のソフトとあってかなり凝っていて音色も良いように感じます。
ゲームレビュー
多くのファミコンのキャラゲーがそうであったように、この火の鳥-鳳凰編-我王の冒険もほとんど原作無視の設定となっています。
原作は巨匠、手塚治虫がライフワークとしていた全12章(未完)の大作でマンガ史上に残る名作中の名作です。
対してファミコン版は、主人公の我王が盗まれた一枚の絵を完成させる?何だそりゃって感じのストーリーです。
第一、原作の我王って両腕がないのが特徴なのにゲームではしっかり腕があります。
まあこのファミコン版はアニメ版火の鳥をベースにしているので、そちらも原作マンガともちょっと違うのですが、原作と同じなのは我王ってキャラの名前だけですかね。
ところで何で鬼瓦なんて出すんだ?って疑問もあるかと思いますが、原作で帝に献上する為に鬼瓦作りをライバル茜丸と競う合うって場面があるんです。まあ鬼瓦を武器や道具にする訳じゃないんですけどね。
評価できる点
和風キャラとグラフィック、BGMは同社から発売されたがんばれゴエモンから、鬼瓦を出しての戦略性のあるアクションはソロモンの鍵、ステージクリア毎にパーツを集めて最終的に完成させるというのは迷宮組曲、壁を壊しながら進むのはグラディウスの影響をどことなく感じさせます。
それらの過去の名作からそれぞれ良い部分を取り入れてバランス良く仕上げているような点が評価できます。
マイナスな点
操作方法がかなり独特なので慣れるまでやや時間が掛かりました。
また妙に慣性が働いてジャンプ後の着地が滑りやすく、滑落が起きやすいです。
ステージラストにボスらしき敵がいたりいなかったりするのですが、もうちょっと存在感のあるボスがいたら良かった。
独断評価チャート

火の鳥 鳳凰編 我王の冒険攻略動画
まとめ
原作の火の鳥ファンには受けが悪いかも知れませんが、難易度もそこそこでファミコンのアクションゲームの中でも上位にくるアクションゲームだと思います。
最初は操作に戸惑いますが、慣れてくるとリズム良く鬼瓦を出してアイテムを取る流れに中毒性のあるゲームです。
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