1984年にパソコン版をベースに移植されたアクションRPG。
パソコン版では2から使用可能だった魔法が使えるのがファミコン版のハイドライド・スペシャルの特徴となっている。
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | 東芝EMI |
ジャンル | RPG |
発売日 | 1986年3月18日 |
価格 | 4,900円 |
累計売上 | ?本 |
ゲーム概要
ゼルダの伝説のような見下ろし型のアクションRPG。
プレイヤーは、勇者ジムになって3人の妖精を探し出し、悪魔バラリスの城を目指す。
攻撃方法は、体当たりと魔法。
正面から攻撃するとダメージを受けるので後方からの攻撃が基本。
攻撃力が高く、その分防御力が低いATTACKモードと攻撃力が低く、防御力が高いDEFENSEモードの2つから選択ができる。
コントローラー操作
十字ボタン | ジムの移動 |
Aボタン | 攻撃 押すATTACKモード 離すDEFENSEモード |
Bボタン | 魔法の選択 Aボタンを押しながらBボタンを押すと使用 |
セレクトボタン | ウィンドーを開く |
スタートボタン | ゲームの開始、ゲームの一時中断・解除 |
ゲームストーリー
王様の住んでいる宮殿と、広大な緑の国フェアリーランドは、宮殿に祭られた三つの宝石によって、王国の平和がたもたれていました。人間と妖精達は、おたがいに助け合いながら仲よくくらしていました。
ところが、ある心ない人間の手で宝石のひとつが盗まれてしまいました。数が足りなくなった宝石は輝きを失なってしまい、ついに宝石によって封印されていた最強の悪魔バラリスが目をさましてしまいました。フェアリーランドの平和はみだされ、残る宝石もどこかにとばされてしまいました。
悪魔バラリスは、国王の娘、アン王女までも魔力によって三人の妖精にしてフェアリーランドのどこかにかくしてしまったのです。さらに悪魔バラリスは、国中に怪物をときはなち、フェアリーランドを支配してしまいました。この悪魔バラリスの悪業にたえかね、平和なフェアリーランドをとりかえすために一人の若者がたちあがったのです。彼の名はジム君。ジム君は、剣とヨロイに身をつつみ、怪物のうごめく荒野へ敢然と挑戦していったのです・・・・・・。
説明書より
再開方法
この時代としては画期的なセーブとロード機能が採用されていた。
ただし、電源を切ると無効なのでコンティニューするにはパスワードが必要だった。
ハイドライドスペシャルの裏技
無敵
- 「GAME」を選択してゲーム画面に戻る×4回。
- わざとゲームオーバーになる。
- 何も操作せずオープニングデモを見る×2。
- パスワードを3回連続で間違える。
- パスワードを3DGOLFSUPERVERと入力する。
BGM
昔のゲームなのでパターンは少ないですが、悪くないですね。
動画の最後に収録されている『エンジェル・ブルー』という、ちわきまゆみによるイメージ・ソングも発売されていました。
発売元が東芝EMIだったからタイアップでしたが、ゲームのイメージとだいぶかけ離れているような・・・レコード会社がゲームを発売して、こんなレコードが発売されていたのも時代ですね。
攻略動画
ゲームレビュー
ハイドライドスペシャルって友だちの誰かが持っていて遊んだ覚えはありますが、あまり印象がありませんでした。
ただハイドライドってタイトルはパソコンゲームで人気があったのは知っていて当時はパソコンなんて30~40万円したので憧れはありました。
ファミコン版であるハイドライドスペシャルをプレイしてみるといきなり草原に放り出され、ノーヒントで何をして良いやら?あまりの不親切さに呆気にとられます。
パソコンゲームとして人気だったハイドライドですが、ファミコンに移植された本作が発売されたのは1986年、すでにRPG要素があったドルアーガの塔やゼルダの伝説は発売されており、ハイドライドスペシャルは発売された時点ですでにやや時代遅れなゲームだったのです。
最近のRPGに慣れていると完全に戸惑う不親切さ。謎解きは基本ノーヒント、キャラクターの会話も一切なし。
このハイドライドスペシャルは、中古でも安く入手できますが、いちいちパスワードを入力するのが面倒だし本体にセーブできるPS3のほうがラクだろうと思って、PSのゲームアーカイブで購入しました。
もともとはプレステの『Sonata』ってソフトのおまけに収録されていたのですが、現在では本体の『Sonata』はダウンロード対象ではなくハイドライドスペシャルのみがダウンロード可能です。
ところがセーブをして電源を切った後にロードしたらファミコン版と同様にデータが残ってない・・・
まさかPS3でアナログなパスワード入力をする事になろうとは!
まあドラクエみたいに長ったらしいパスワード(ふっかつのじゅもん)ではなく、短めのアルファベットのみですが、それだけでも結構手間です。
パスワードを入力して再開したらコツコツ貯めたEXPが全部消えている!
どうやら持っているアイテムとレベルのみを記録できるシステムみたいです。
評価できる点
すでにドルアーガの塔やゼルダの伝説が発売されていたので、ファミコン初のRPGというのは異論がありますが、これらの作品にはないEXP(経験値)があるのが大きな違いです。
ハイドライド以前は、あくまでもRPG的な要素を持ったアクションゲームと定義すると経験値を得てレベルアップするハイドライドスペシャルこそが間違いなくファミコン初のRPGと言えるでしょう。
マイナスな点
当時としては仕方ないとは言え、チュートリアルもなしにあまりにも唐突に草原に放り出される勇者。
ノーヒントでのクリアは難易度がかなり高いです。
パソコンのゲームが元となっているので、テキストの表示メッセージが全部英語って言うのも低年齢層には理解できずにクソゲー扱いを受けてしまいました。
独断評価チャート
まとめ
現在の感覚だと信じられないほど原始的なRPGですが、ちゃんとプレイしてみるとまだ一応遊べるクオリティのゲームで黎明期のRPGを知るには良いかも知れません。
ただ、セーブ方法も含めて現在プレイするには色々無理があるソフトですね。
結局、発売の2か月後にはドラゴンクエストが発売されたのでハイドライドスペシャルは子供たちにすっかり忘れ去られるのでした。
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