名作、『スターフォース』、『スターソルジャー』に続くハドソンのファミコンでのゲームキャラバンシューティング3部作のラストを飾るヘクター87。
前2作に比べて圧倒的に知名度と人気がない理由とは?
機種 | ファミリーコンピュータ |
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メーカー | ハドソン |
ジャンル | シューティング |
発売日 | 1987年7月16日 |
価格 | 5,000円 |
容量 | 1MB256K |
ゲーム概要
自機であるノアを8方向に操作するシューティングゲーム。
全6ステージ構成で1・3・5面は縦スクロール、2・4・6面は横スクロールで展開される。
各ステージのラストに登場するボスキャラを倒すとステージクリア。
パワーアップ機能は無しなので最初の装備のみを使って自力でクリアを目指すしかない。
最終ステージのラスボス、ヘクターを倒す。
4段階あるライフゲージがゼロになる。
コントローラー操作
十字ボタン | 移動 |
Aボタン | 対地クラスター爆弾 |
Bボタン | 対空光粒子砲 |
セレクトボタン | ゲームモード選択 |
スタートボタン | ゲームの開始、ゲームの一時中断・解除 |
BGM
ファミコンもこの時代になるとノイズとベース音を使って結構凝ったアレンジもできるようになりました。
ゲーム内容は別にしてもやっぱりファミコン時代のハドソンのBGMは素晴らしいですね。
ゲームレビュー
ハドソンゲームキャラバンの公認ソフトでありながら、そもそも『ヘクター87』というファミコンソフトのタイトル自体、私の記憶にありませんでした。
前2回大会では、子供たちに圧倒的に人気があった雑誌、コロコロコミック誌上で猛プッシュされ、高橋名人人気もあって大盛況でした。
しかし、第3回大会の時期になると人気のジャンルがRPGに移行してきてファミコンの人気自体が落ち着いてきました。
しかもヘクター87は発売が遅れ、大会の1週間前の発売となった為にコロコロコミックでも攻略特集は組めずビックリマンシールの特集している状況で子供たちは練習する時間はほとんどありませんでした。
さらにハドソンが自社の連射機能付きコントローラー、ジョイカードMk-2を売りたいが為に大会でも使用可能としたので、盛り上がりに欠ける大会となりました。
このヘクター87からハドソンのつまずきが始まったように思えて仕方がないです。
これがキャラバン用のソフトか?というくらい恐ろしいほど難しいです。
同じファミコンのシューティングゲームで比較すると、あの難しいながらも名作と言われたザナックなんてかわいいもんだし、後期の名作イメージファイトと比較しても比べ物にならないほどの難易度の高さです。
最初のステージこそスターソルジャーまでと同様に縦スクロールで始まりますが、次からは横スクロール、縦スクロールと横スクロールをステージ毎に入れ替わるアイディアは、ライバルであるコナミの『沙羅曼蛇』の露骨なパクリでした。
これは同じハドソンのドラえもんのステージ2でもあった構成なのですが、どうもこの頃からハドソンはうまくいかなくなって来た印象を受けます。
攻撃方法は、ゼビウスのように対空、対地が分かれており、1つの攻撃ですべてを攻撃できたシンプルさが失われ、敵が堅くて連射機能がないと攻略は厳しいです。
多分、当時の高橋名人ですらクリアは難しかったはず。
評価できる点
当時としてはグラフィックが美しく、特に敵ボスキャラクターデザインは個性的で面白いですね。
でも5面のボスの動きってツインビーで見た事あったような気が?
そして何と言っても素晴らしいのがBGMです。
マイナスな点
自機がデカ目で当たり判定も大きくミスになりやすいのに加えて、敵の攻撃がやたら激しく、なお且つ堅いのでライフ制なのにすぐにゲームオーバーとなりほぼ意味がない状態です。
さらに、あまりに敵の攻撃が激しいので遅延気味になってしまっているという2重苦があります。
まとめ
シューティングマニア向け仕様なのかジョイカードMk-2を売りたかったのかは定かではありませんが、前2作にあった連射と反射神経で切る抜ける爽快感や軽快さは感じませんでした。
しっかりとやり込むと結構面白いようですが、あまりにもハードルを高くし過ぎた印象があります。
結局、ヒットを狙うあまり、マネしていたコナミに吸収合併されて消えてしまったハドソン。
そのきっかけを作った?ヘクター87には何だか哀愁を感じずにはいられません。
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