ファイナル・ファンタジーでおなじみのスクウェアがFF発売前の試行錯誤期間に発売したRPGの要素を取り入れたアクションゲーム。
ナイト・魔法使い、盗賊、モンスターの4人の勇者が一人ずつ集まりラストで合流するところが当時としてはかなり斬新で面白い試みだった。
- ハード: ファミリーコンピューター
- メーカー: スクウェア
- ジャンル: フォーメーションRPG
- 発売日: 1986年 9月18日
- 品番: SQF-KG
- 定価: 4,900円
ゲーム概要
4人のキャラクターで、それぞれ1ステージずつの計4ステージをクリアした後に4人全員でフォーメーションを組んで最終の5ステージに進んでボスと戦うのが目的となります。
ただし各キャラクターは生き残らないとステージ5にいけないので、残ったキャラのみでステージ5を戦うハメになります。
そして4人いないとステージ5のクリアはほぼ不可能・・・
- ステージ1 騎士・レイジャック
- ステージ2 魔導師・カリバ
- ステージ3 恐竜・バルーサ
- ステージ4 盗賊・トビー
- ステージ5 生き残ったメンバー
コントローラー操作
十字キー: 移動(山、街、島は自動的にジャンプ)
Aボタン: 攻撃
Bボタン: 魔法を使用(最終ステージのみ使用。ステージ1~4でそれぞれの必要アイテムをゲットしている場合のみ使用可能)
セレクトボタン:コンティニュー
キングスナイトゲームストーリー
古代マラルリに伝わる有名な伝説がありました。その伝説は“勇者の伝説”ともよばれ、マラルリの人たちは、その伝説を何度となく聞いては、楽しんでいたと言われていました。
この伝説は、古代マラルリの隣り合う国、オルセア王国とイザンデ王国に起こった物語です。オルセア王国の王女-クレア姫がドラゴンの支配するイザンデに捕われてしまったのです。オルセア王国の陛下は姫を救い出すために、重臣たちに命じ“4人の勇者”を集めさせました。
こうして集められた“4人の勇者”……レイジャック(ナイト)、カリバ(ウィザード)、バルーサ(モンスター)、トビー(スィーフ)は、ドラゴンを倒し、クレア姫を救い出すことができるのだろうか。そしてオルセア王国に再び平和は訪れるのだろうか……
これが「キングス・ナイト伝説」なのです。
ステージ構成
ステージ1~4で4人のキャラクターが登場し、1人ずつ各ステージをクリアーしていき、ステージ5では全員でドラゴンを倒す。
ステージ1 | レイジャック (ナイト) | 魔法の森 |
ステージ2 | カリバ (ウィザード) | ドラゴンに荒らされた街 |
ステージ3 | バルーサ (モンスター) | 夜の森 |
ステージ4 | トビー (スィーフ) | 海と砂地 |
勇者の魔法
Aパーツ、Bパーツ、Cパーツ、Dパーツをそれぞれ4つ集めると、ステージ5で、“勇者の魔法”を使うことができる。(Bボタンを使用)
それぞれの魔法が特定の主人公にしか使えない。
魔 法 | 集めるパーツ | 使える主人公 | 魔法の効果 |
ネイザス | Aパーツ | カリバ | カッパを倒す |
バルバス | Bパーツ | トビー | モノリス(壁)を崩す |
セチューン | Cパーツ | パルーサ | ドラゴン(龍)に変身 |
ザイネン | Dパーツ | レイジャック | ペガサスに変身 |
BGM
勇ましく正統派のメインテーマ。
ダンジョンやラスポスなどテーマに合わせて非常に丁寧に制作されています。
作曲はのちにファイナル・ファンタジーシリーズを手掛ける植松伸夫氏によるもの。
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キングスナイトの裏技
ワープ
ステージ1の川を渡った所の左上の端で十字ボタンの左を押すとワープ、右を押すとキャラクターが透明になる。
ゲームレビュー
キングスナイトの発売前の期待は非常に強かったのを覚えています。
しかし難易度が高く、多くのプレイヤーが途中で挫折しました。
人間の勇者だけでなくモンスターやシーフというほかのゲームが取り上げないようなキャラクターを主人公にしたその世界観は典型的なファンタジーRPGの世界。
しかし実際に買ってワクワクしながらプレイしてみたら主人公はビームみたいなのを撃ってアイテムを取ってパワーアップ、画面は強制的に縦スクロールしていく・・・
これは実質ツインビーとたいして変わらないシステムのRPGのフリをしたシューティングゲームじゃないの!?と感じました。
一番の不満点は、プレイヤーの意思とは関係なく強制的にスクロールするところです。
もしこれがなくてバックスクロールできたら名作と言われたかも知れません。
4人もキャラクターがいるのにやる事と言えばひたすら連射するのみ。
それでもこのゲームの世界観は大好きでした。
キャラクターの設定やグラフィックは、その後のFFシリーズに通じるものがあります。
このキングスナイトでの失敗がのちのファイナル・ファンジーシリーズに生かされるのでした。
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